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「脳卒中・循環器病対策基本法の成立を求める会」を支持する声明文
日本脳神経看護研究学会および日本ニューロサイエンス看護学会の二つの学会は「脳卒中・循環器病対策基本法」の早期成立に向け、「脳卒中・循環器病対策基本法の成立を求める会」を全面的に支持し、協力していくことを宣言します。
日本脳神経看護研究学会および日本ニューロサイエンス看護学会(以下、両学会)は、脳神経看護に関する理論・応用の研究と調査を行うとともに学術の向上と発展を図り、もって国民の皆様の健康と福祉に貢献することを目的としています。日本脳神経看護研究学会は、約1200名の会員を有し、半世紀の活動実績と脳卒中リハビリテーション看護認定看護師活動を支援しております。日本ニューロサイエンス看護学会は、主に脳神経看護領域の学術団体としての活動を行い、専門看護師設立にむけ活動を行っております。脳神経疾患の中でとくに脳卒中について、両学会は看護学的視点から、発症前および超急性期や急性期・回復期・維持(生活)期のさまざまな健康場面で、回復促進と安寧を探求しています。さらに、医師、看護師、コメディカルが殆ど職種の差なく共通の知識・技術を共有しつつ、そのcareとcureに取り組んでいます。殊に脳卒中は、日常生活動作(ADL)能力を低下させ、生活の質(QOL)を大きく損ないます。寝たきり原因の第1位は脳卒中であり、平均在院日数はがんの4.5倍と非常に長い疾患と言えます。今後の超高齢社会における医療・看護を考えると、脳卒中対策は、わが国の喫緊の重要課題です。
「脳卒中・循環器病対策基本法」は、医療体制の整備や人材の育成、市民啓発活動などの充実を通して、単に平均寿命の延長を目指すのではなく、健康寿命の延伸と生活の質の向上を図ることを目標に作成されています。このことは、脳卒中および循環器病に対する国民の福祉向上に加え、総医療費・介護費の抑制にもつながるものです。我が国における脳卒中と循環器病に対する政策は、平成18年に立法化された「がん対策基本法」に基づくがんへの対策と比較して大きく遅れています。「脳卒中・循環器病対策基本法」は、現在これらの疾患に罹患している患者とその家族ばかりでなく、次世代の国民にとっても、健康的で良質な生活を過ごすために大変重要であると考えます。よって日本脳神経看護研究学会および日本ニューロサイエンス看護学会は、「脳卒中・循環器病対策基本法」の早期成立に向け、「脳卒中・循環器病対策基本法の成立を求める会」を全面的に支持し、協力いたします。
「脳卒中・循環器病対策基本法の成立を求める会」を支持する声明文 全文
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